デスクワークとEDの関係とは|座りっぱなし生活が気になる人のためのセルフケアと治療の選び方

デスクワークとEDの関係とは|座りっぱなし生活が気になる人のためのセルフケアと治療の選び方

デスクワークで一日中座りっぱなし、テレワークでほとんど動かない――そんな生活が続くと、「最近ちょっと勃ちが弱いかも」と感じるきっかけになることがあります。長時間の座位は血流や体力、メンタルにも影響し、EDのリスクを高める一因になり得るとされています。

ただし、すぐに仕事を変えたり極端な運動を始めたりする必要はなく、日常の小さな工夫と適切な治療を組み合わせることで、状態の改善を目指せるケースもあります。本記事では、デスクワークとEDの関係、今日からできるセルフケア、そして恵比寿医院でご相談いただける治療について解説します。

デスクワークとEDの関係|なぜ「座りっぱなし」が気になるのか

デスクワークが中心の生活では、一日の大半を椅子の上で過ごすことになり、血流や筋力、姿勢などに影響が出やすくなります。世界20カ国を対象とした研究では、日本人の平均的な座位時間が最も長く、中央値で1日6時間以上座っているという結果が報告されており、座りっぱなしが健康課題として注目されています。

長時間座る習慣は、肥満や糖尿病、高血圧といった生活習慣病のリスクを高めることが分かっており、これらはそのままEDのリスク因子とも重なります。実際に、身体活動量が少ない男性ではEDの頻度が高く、適度な運動をしている男性はEDのリスクが2割以上低かったとする大規模研究も報告されています。

デスクワークそのものが悪いというより、「座りっぱなしで動かない時間が長いこと」が、EDを含むさまざまな不調の背景になりやすいと考えられています。

座りっぱなし時間と健康リスク・EDリスクのイメージ

どのくらい座っているとリスクが高まるのかは、体質や運動量、持病の有無によって変わりますが、ここでは健康調査や研究でよく使われる目安をもとに、イメージをまとめてみます。

1日の総座り時間の目安生活のイメージ健康リスクのイメージEDとの関わり方のイメージ
〜4時間程度立ち仕事が多い、通勤でよく歩く座位時間としては比較的少ないゾーンEDは年齢やストレスなど他の要因が中心になりやすい
4〜8時間程度一般的なデスクワーク、通勤あり仕事中は座りがちだが、通勤や家事などである程度動いている運動量が少ない、ストレスが強い場合はEDリスクがじわじわ高まる可能性
8時間以上テレワーク中心、ほぼ一日中座りっぱなし生活習慣病や死亡リスクの上昇と関連すると報告されているゾーン血流低下や体力低下が進みやすく、EDが「最初のサイン」として出ることも

デスクワークそのものは急に変えづらくても、「EDのサイン」に早めに気づけると、生活の見直しや治療につなげやすくなります。次のような項目にいくつ当てはまるか、一度チェックしてみてください。

当てはまる項目が多いほど、「座りっぱなし+運動不足+ストレス」といった複数の要因が重なってEDにつながっている可能性があります。EDは年齢だけの問題ではなく、生活リズムが変わったタイミングで悪化することも多いため、「まだ若いから大丈夫」と決めつけず、体からのサインとして捉えておくと安心です。

仕事中でもできる、座りっぱなしを減らす簡単アクション

いきなり毎日ジムに通うのはハードルが高くても、「座りっぱなしをこまめに分断する」だけなら今日からでも始めやすい方が多いはずです。WHOのガイドラインでも、週150〜300分程度の中等度の運動に加えて、座位行動(座ったままの時間)を減らすことが健康リスクの軽減につながるとされています。デスクワークの一日をイメージしながら、次のような工夫ができないか考えてみてください。

さらに、週あたりで見ると、軽〜中強度の運動(早歩き、軽いジョギングなど)を合計2.5時間ほど行っている男性では、EDのリスクが約3割低かったとする報告もあります。完璧な運動メニューを目指すのではなく、「座りっぱなしを小さく分断すること」「一週間単位で少しずつ歩く時間を増やすこと」から始めるのがおすすめです。

デスクワーク+他のリスクが重なるときに気をつけたいこと

デスクワーク自体は避けられなくても、「座りっぱなし」に加えて他のリスクが重なっているときはより注意が必要です。例えば、喫煙は血管を傷つけて血流を悪くし、EDのリスクを高めることが多くの研究で報告されていますし、慢性的な大量飲酒も血管やホルモンバランスの乱れを通じてEDの要因になり得ます。

また、日本では座り時間が長く、メタボリックシンドロームや糖尿病、高血圧といった生活習慣病が重なっている男性も少なくありません。座りっぱなし+喫煙+運動不足+体重増加、といった要素が積み重なるほど、EDは「心血管リスクのサイン」として早めに現れることもあります。気になる症状が出てきたときは、「仕事が忙しいから」と先延ばしにせず、一度医療機関で血圧や血糖、脂質なども含めてチェックしておくと安心です。

恵比寿医院でご相談いただける検査とED治療

恵比寿医院では、問診でデスクワークや座りっぱなし時間、運動習慣、喫煙や飲酒の有無、持病、服用中のお薬などを丁寧に確認したうえで、必要に応じて血圧測定や血液検査などを行い、EDの背景に生活習慣病がないかも含めて確認していきます。

そのうえで、ED治療薬(内服薬)による症状のコントロールに加え、血管性EDの原因にアプローチする低出力体外衝撃波治療「ED MAX」など、状態やご希望に合わせた治療をご提案しています。 ED治療薬は多くの方で勃起をサポートする効果が期待できますが、頭痛やほてり、消化不良などの副作用が出ることもあり、心臓病で一部のお薬を使用している方では使えない場合もあります。

ED MAXは手術ではなく外来で受けられる治療ですが、一時的な痛みや違和感などが出る場合があり、効果の出方や持続期間にも個人差があります。そのため、メリットとリスクをきちんと説明したうえで、デスクワーク中心の生活とも両立しやすい治療プランを一緒に検討していきます。

まとめ|働き方を変えられなくても、体との向き合い方は変えられる

デスクワークとEDの関係は、「座っているからすぐEDになる」といった単純なものではありませんが、長時間の座りっぱなしが続くと血流や体力、生活習慣病のリスクを通じて、EDの背景になりやすい状態が少しずつ積み重なっていくことが分かっています。

特に、座りっぱなしに加えて運動不足や喫煙、飲みすぎ、体重増加、強いストレスなどが重なっているときは、EDが最初のサインとして表に出てくることもあります。ただし、働き方をすぐに変えられなくても、「座りっぱなしをこまめに分断する」「週トータルで少しずつ歩く時間を増やす」といった小さな工夫と、適切な治療を組み合わせることで、状態の改善を目指せるケースも少なくありません。

恵比寿医院では、ED治療薬やED MAXに加え、生活習慣やメンタル面も含めた相談を受け付けていますので、「デスクワーク続きで心配」「最近勃ちが弱くて不安」と感じた段階で、まずは一度お気軽にご相談ください。LINEや予約フォーム、お電話からのご予約が可能です。

よくあるFAQ

Q

デスクワークが多いと、本当にEDになりやすいのですか?

A

デスクワーク自体が直接EDを起こすわけではありませんが、長時間の座りっぱなしは運動不足や生活習慣病のリスクを高め、結果的にEDにつながりやすい状態をつくると考えられています。特に、座りっぱなしに喫煙や飲みすぎ、体重増加などが重なると注意が必要です。

Q

1日にどのくらい座っていると「座りすぎ」と考えるべきですか?

A

 明確な線引きはありませんが、日本の調査では平日の総座位時間が8時間以上の人で生活習慣病のリスクが高いことが指摘されています。8時間を超えて座ることが多い方は、こまめに立ち上がる、歩く時間を増やすなどの対策を意識しておくと安心です。

Q

 運動をすれば、デスクワークによるEDリスクは下げられますか?

A

週あたりで軽〜中強度の運動を2.5時間ほど行っている男性では、EDのリスクが2割以上低かったとする報告があり、運動はED予防にもプラスに働くと考えられています。ただし、運動だけで必ずEDが改善するとは限らず、年齢や持病などによって個人差があります。

Q

仕事中にできる簡単な対策はありますか?

A

 60分に1回は立ち上がって1〜2分歩く、通話や一部のオンライン会議を立って行う、昇降デスクを活用するなど、座りっぱなしを小刻みに分断する工夫が効果的です。完璧な運動を目指すより、「動かない時間を減らす」意識から始めるのがおすすめです。

Q

デスクワークでも運動していれば、EDの心配はしなくていいですか?

A

運動習慣があることは大きなプラスですが、年齢、ストレス、喫煙や飲酒、睡眠不足、持病など、他の要因が重なるとEDが起こることもあります。「運動しているのに調子が悪い」と感じたら、一度医師に相談して原因を整理しておくと安心です。

Q

ED治療を受けるとき、デスクワークであることも伝えた方がいいですか?

A

はい、座りっぱなし時間や仕事のスタイルは、生活習慣やストレスの把握に役立つ情報なので、ぜひそのままお伝えください。治療薬やED MAXなどの選択肢を検討する際にも、通いやすさや生活との両立を考える材料になります。

Q

恵比寿医院では、どのようなED治療が受けられますか?

A

恵比寿医院では、ED治療内服薬に加え、血流や血管の状態にアプローチする衝撃波治療「ED MAX」などを行っています。どの治療も効果や持続期間には個人差があり、副作用が出る可能性もあるため、診察でメリットと注意点を確認しながら、お一人おひとりに合わせた治療プランをご提案します。

Q

まだそこまで重いEDではない気がしますが、受診してもいいですか?

A

「最近少し気になる」「たまに中折れする程度」という段階でも、受診して問題ありません。軽い段階で相談しておくことで、生活習慣の見直しや治療の選択肢を早めに検討でき、将来的なリスクの把握にもつながります。気になり始めたときが、相談のタイミングと考えていただいて大丈夫です。