気のせい?年齢のせい?そう思い込んでいませんか
「EDって気持ちの問題でしょ」「年齢を重ねれば誰でもそうなる」そんなイメージを持っていませんか?確かにED(勃起不全)は年齢とともに増える傾向があり、また精神的なストレスや緊張が影響することもあります。
しかし実際には、EDの原因は心だけでも体だけでもなく、複数の要因が複雑に絡み合っていることが多いのです。今回は、意外と知られていないEDの原因の分類と、それぞれに適した対応方法について解説します。
EDの原因は3タイプ。心か体か、それとも両方か
器質性(体の問題)
加齢による血管や神経の衰え、高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病、下半身の血流障害など、身体的な疾患や老化が関係するタイプです。
心因性(心の問題)
ストレス、プレッシャー、うまくいかなかった経験、パートナーとの関係性など、心理的要因が引き金となるケースです。
混合性(体と心の両方
体の変化に加えて「また失敗したらどうしよう」といった不安が積み重なり、心身の両面から影響が出るタイプです。中高年に多いのがこの混合型とされており、「心か体か」のどちらかではなく、バランスの乱れがEDにつながるケースが少なくありません。
これらの複合的な変化が、身体のコンディションを崩し、EDの要因となることがあります。EDは加齢や疾患だけでなく、こうした環境変化とも無関係ではありません。
「気のせい」で放置しがちな心因性ED
心因性のEDは軽く見られがちですが、放置することで悪循環に陥る可能性があります。
- うまくいかない → 不安になる
- 不安になる → 緊張する
- 緊張する → 勃起しにくくなる
- さらに失敗する → 自信を失う
このように、初期は一時的な心の不調だったものが、やがて持続的な反応低下につながるケースもあります。「そのうち治る」と様子を見るより、早めに心身両面のケアを意識することが重要です。
原因に合ったアプローチを選ぶことが大切
EDは原因によって対応が異なります。誤った方法では効果が得られにくく、継続しにくい場合もあるため、適切な対処が必要です。
原因タイプ | 主な対応方法 |
---|---|
器質性(体) | 血流改善、生活習慣の見直し、医療機器による物理的刺激など |
心因性(心) | カウンセリング、リラクゼーション、成功体験の積み重ね |
混合性(体+心) | 両方に配慮した複合的アプローチ |
よくあるケースとして、「薬を飲んでも効かなかった」が実は心因性だった、「気のせいと思って放置していたら、血管機能が進行的に低下していた」など、原因と対応のミスマッチが起こりがちです
非侵襲的治療を選択肢として知っておく
EDの対策には、薬の服用だけでなく、医療機関で行われる非侵襲的な治療法も選択肢のひとつとして存在します。近年では、血流や神経の働きに着目したアプローチが注目されており、薬の効果が安定しにくい場合や、副作用が気になる方からも関心を集めています。
たとえば、衝撃波を用いて血流改善を目指す治療法は、身体への負担が少なく、継続的な通院にも適している点が特長です。当院でもこうした考え方に基づいた「ED-MAX(衝撃波治療)」
を取り入れており、薬による対応だけでは不安を感じる方や、原因がはっきりしない混合型の方にとって、新たな選択肢となる場合があります。
まずは現在の状態やお悩みに合わせた方法を知ることが、回復への第一歩になるかもしれません。
思い込みにとらわれず、状態を正しく理解する
「年齢のせいだから仕方ない」「気のせいだから様子を見よう」といった思い込みが、EDの改善を遅らせてしまうことがあります。EDは自然経過での回復が難しいケースもあるため、早めに状況を把握し、原因に合った方法を選ぶことが重要です。
適切な知識と行動によって、自信を取り戻すための一歩が踏み出せるかもしれません。
よくあるFAQ
Q
EDは心と体のどちらが原因になることが多いですか?
Q
EDは心と体のどちらが原因になることが多いですか?
A
一概にどちらとは言えず、多くの場合は体の変化と心の状態が重なって起こる「混合性」とされています。
Q
心因性のEDは自然に治るものですか?
Q
心因性のEDは自然に治るものですか?
A
軽度のものであれば一時的に回復することもありますが、不安や緊張が重なると悪化しやすく、早めの対処が大切です。
Q
薬を飲んでも効果がないのですが、どうすればいいですか?
Q
薬を飲んでも効果がないのですが、どうすればいいですか?
A
心因性や混合型の可能性があります。医師の診察を受け、原因を明確にすることで適切な対応が可能になります。
Q
治療にはどのような方法がありますか?
Q
治療にはどのような方法がありますか?
A
薬物療法、生活習慣の見直し、カウンセリング、非侵襲的な医療機器による治療など、複数の選択肢があり、状態に応じて検討されます。