
トレチノインとは
トレチノイン(ATRA: オールトランスレチノイン酸)とは、ビタミンAの誘導体で、効果はビタミンAの50~100倍であるといわれています。 しかし、体内に入ると普通のビタミンAですから、アレルギーを起こしたりすることはまずありません。残念ながら、日本ではまだ厚生労働省に認可されていませんが、アメリカでは約30年近く前からFDA(連邦医薬品局≒アメリカの厚生労働省) にニキビの治療薬として認可されており、さらに1980年代後半からは、シミ、シワなどの紫外線による肌の老化の諸症状に効果があるとして様々な研究がなされ、 現在では、東京大学形成外科の吉村浩太郎先生が軟膏製剤に更なる改良を施し、皮膚に携わる医師の間でまたたく間に広く認知されるようになりました。トレチノインの働き
- 1) 角質を剥がす(ピーリング)作用がある
- 2) 表皮の細胞分裂スピードが約2~3倍になる。(代謝が上がる)
- 3) 毛穴の中にある皮脂を分泌する皮脂腺の働きを抑える
- 4) 真皮(皮膚の深い部分)のコラーゲンを増やし、皮膚の張り、小ジワを改善する
- 5) 表皮でヒアルロン酸などの粘液性物質を増やし、みずみずしさを保つ
ハイドロキノンとは
ハイドロキノンは、イチゴ類、麦芽、コーヒー、紅茶など天然にも存在する成分ですが、還元作用があり写真の現像に使われています。現像していた人の肌が白くなったことから美白作用のあることが発見されました。ハイドロキノンは、シミの原因であるメラニン色素の合成を阻止する働きがあり、その美白効果はコウジ酸やアルブチンの数10~100倍と言われています。アメリカで美白といえぱ、このハイドロキノンが主流です。日本ではこれまで医師の管理下でのみ使われてきましたが、2001年の規制緩和により、メー力ー責任で、化粧品に使用されるようになりました。特にシミやニキビ跡の色素沈着、レーザー後の色素沈着に対して効果が高く、非常によく使われてます。単独でも効果がありますが、ピーリングやレチノイン酸と併用して使われることも多いようです。ハイドロキノン自体は浸透性があまり高くないので、併用することで効果アップが期待できます。最近では製剤技術により浸透性を高めたハイドロキノン製剤も開発されています。人によってはかぶれたり、皮膚への刺激が起こることがあります。ハイドロキノンは非常に安定性が悪く、酸化してできるベンゾキノンという成分は刺激が強いので、純度の悪い原料を用いた製品や劣化(茶色に着色)したものを使用しないようにしましょう。また、高濃度に長期大量に使用し、無防備に日光を浴びた場合などに色素沈着が起こった例がありますので、ハイドロキノン使用中は必ずUVケアをしてください。ピンクインティメイトシステムとは
イタリアのPromoitalia社が開発した、ワキや乳輪の黒ずみ、鼠径部や外陰などのデリケートゾーン、身体の色素沈着専用のピーリングです。デリケートゾーンのほか、鼠径部(脚の付け根)、乳首、ワキ、ひじ、ひざ、くるぶしなどにもお使いいただけます。皮膚を明るくするピーリング作用があり、身体の気になる部位に塗布し、揉みこんで完全に浸透させます。敏感な部位専用に開発されたため、皮膚にやさしく痛みもダウンタイムもありません。まずは1週間に1回の塗布を5~8回行うことをおすすめいたします。それ以降は、1ヵ月に1回の塗布でメンテナンスを行う事で更に効果を維持していただけます。ピンクインティメイトの主成分
- 1)クロロ酢酸 リフティング及び組織のリジュビネーション作用
- 2)コウジ酸 黒ずみを白くする美白作用
- 3)グルタチオンルシノール 美白、色調を明るく均一化
- 4)レチノール コラーゲン、エラスチンの合成を補助
- 5)甘草エキス 抗炎症、免疫調節作用
- 6)ビサボロール 抗炎症性の創傷治癒、皮膚を鎮静する作用
- 7)ビタミンB12 潤いを与えバリア機能を回復、弾力性を向上